「叱る」ことは依存

村中直人氏が執筆された「叱る依存が止まらない」(紀伊国屋書店)

私が最近、最も夢中になった本だ。

本書では、「叱る」ことは、ごく一部を除き、相手の行動変容につながらないということを、脳科学の視点から明確に述べている。

ハラスメント、DV、学校でのいじめ私は様々な暴力をこれまで見てきた。

そして、「叱る」ことがあたかも相手のために行われているようにいわれるわりに、相手を苦しめるだけでよい方向には進んでいない矛盾を、いつも感じていた。「叱っても目的は果たされていない」と厳しい目で「叱る」を見ていた。

しかし、一方では、私自身も、自分のニーズをはたすために自分の子を痛めつけ、「叱る」ことを正当化してきた。

恥ずかしく申し訳ない気持ちが止まらない。自分も、「叱る」ことに依存し、それがやめられなくなっていた一人なのだ。

だから、この本に書かれている「叱る」依存のメカニズムは、自分の脳の中をみすかされたような気持ちでもある。

この本を読みながら、はずかしい気持ちを味わい、後悔し、納得し、新たな知見を得られたことに感謝する。

「『叱る依存』が止まらない」 このエッセンス、ハラスメント研修でもぜひ引用させていただきたい。

中途障害について考える

昨年 就労途中で障害者になるという「中途障害者」のかたが

就労継続できるための職場改善の研修を作った。

これは私だけがつくったものではなく

同志社大学大学院 関根千佳教授のゼミのメンバーならびに

有志でつくったものだ。

そのときにわたしが改めて得たこと

障害者について考えることは

他人事ではなく自分ごとであるということだ。

必ず人は身体状況は変わっていく

障害をもつこともある

でも、私の能力やスキルがすべてなくなるわけではない。

残る機能で役立てることがたくさんある。

それをどのように生かしていけるかを

一人一人が、キャリアプランのなかで

考えていた方がよい。

これは全員の課題だ。

改めて

障害は自分事だと

痛感しながら この研修を作らせていただいた。

皆さんに お伝えしたい。そして本当に持続可能な企業を

これからも応援し作り続けたい。